近隣の里山を散策していると石に仏像を刻んだ野仏を
よく目にします。石仏、摩崖仏、お地蔵さん、五輪塔など、
いろいろな種類の仏像があります。
あるものは今でも人々の信仰を集め、地域で守られ、
お賽銭があげられ、花が供えられているものもありますが、
山道や旧道、森の中などにひっそりと佇んでおられるものも
多くあります。
初めは旅人や里人の安全をまもってもらえるよう
祀られたものが、風雨にさらされ数百年を経て、風化が進み、
お地蔵さんなのか、阿弥陀さんなのかも定かでなくなっている。
そんな石柱にもどこか懐かしい、親しみを感じるのは祀った人の
思いが伝わってくるからでしょう。
野山を散策しながら、石仏を見かけると、昔はこの辺りを
多くの人が行きかっていたんだと伝わってくるようです。(ふ)