北陸・近江・淀川水系に権力基盤を持っていたこともあり、この地に葬られたようです。
古墳に埴輪はつきものですが、内堤上にはおびただしい量の埴輪がばらばらの破片の状態で出土しました。
長い時間をかけて復元したところ、家、大刀、盾、人物、動物などの形象埴輪が200点以上も整然と並べられ、全体として大王の葬送~権力の継承儀式を表現していることが分かってきました。
古墳に詣でた人々に大王の権威を示しているようです。
権威を表現するならもっといかめしい顔つきになってもよさそうなのに再現された埴輪の人物はどの顔も単純でのどかな表情でした。
文字がいきわたっていなかった時代に儀式の内容や意義を伝達するにはこのような表現方法が良いと当時の人々は考えたのでしょう。
歴史のロマンを感じます。(ふ)