2021年10月21日木曜日

琵琶湖博物館・年縞博物館連携事業、           「ビワ湖・水月湖 湖ラボ」展見学

  三方五湖の水月湖は波静かな湖で毎年水中の泥成分が湖底に少しずつ沈殿する。

湖底の泥をボーリングすると45mに渡って泥の層が縞模様になって沈積していた。

水月湖底の年縞
(一部)
縞は1年で黒っぽい部分と白い部分の層ができ、その数を計数

したところ、7万年分になったらしい。

泥にはその年に湖面に降り注いだ花粉等が含まれており、

炭素同位体比から約何年前に生成したものかが分かる。

花粉の種類、数、層の厚みの変化などから、その年の平均気温、

植生の変化など、7万年前から現在までの気候変動の様子、

稲作等人間の関与、火山灰の存在、発生源、大きな火山の噴火

履歴などが1年単位で特定できるらしい。

 約3万年前には鹿児島のアイラ火山が大噴火し、遠く離れた

水月湖に火山灰の太い縞模様を残している。

 詳細な解析が進むとどんな歴史が明らかになるのか、

興味津々だ。(ふ)