2016年12月7日水曜日

菊花と菊花展のスライドショーについて

菊はキク科キク属の植物。
日本には350種ほどの野菊が自生するが、栽培菊は日本になかった。「万葉集」には、157種の植物が登場するが、菊を詠んだ歌は一首もなく、飛鳥時代、奈良時代の日本には菊はなかったことを暗示する。
平安時代に入り、「古今和歌集」あたりから盛んに歌にも詠まれるようになった。
中国から奈良時代末か平安時代初めに導入されたと推定される。
平安時代には、薬草や観賞用植物として用いられ、宮中では菊の節句と呼ばれる重陽の節句(旧暦9月9日)が明治時代まで行われ、現在でも皇室園遊会として行われている。
後鳥羽上皇が身の回りのものに施したことにより、天皇および皇室の紋となったと言われ、鎌倉時代には蒔絵や衣装の文様として流行した。
日本の南北朝時代以降には天皇より下賜されることにより、公家や武家の間で、家紋として使用されるようになった。
菊の育種が一気に展開したのが、江戸時代から、特に元禄期(17世紀末)以降である。江戸、伊勢、京都、熊本などでそれぞれ独自の品種群系統が生じた。
明治時代になると、花型の変化より、大菊を求める傾向が強まり、次第に「大菊」が盛んになった。
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